2007年5月13日 (日)

CHELSEA 1 - 1 EVERTON

Sun 13 May 2007, 15:00, Barclays Premiership: Chelsea-Everton

プレミア最終節、ChelseaはホームでEvertonを迎えた。

既に優勝は決定しており、Chelseaのホーム無敗記録更新以外の見所はなさそうな消化試合、プレミア最終節を見ることが出来るという贅沢な体験ながらも、あいにくの雨天だし、正直モチベーションは上がらないままスタジアムに向かった。

スタジアムに着くと、先日のMan U戦に劣らない異様な警官の多さに驚く。Evertonとの試合は何か因縁があるのだろうか。

試合は意外と盛り上がり、結果ドロー。Chelseaは無敗記録を更新した。選手の向こうにはアウェイスタンドを埋め尽くしたEvertonファン。その一角に掲げられたアイルランド国旗。もしやと思い、帰宅してからネットで調べてみた。

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結果は予想通り。Evertonファンは、歴史的にカトリックのルーツを持つ者が多かったらしい。現在では明らかな宗教色を持つファンは時代と共に確実に減っているはずだが、歴史的な経緯を超えて、プロテスタントとの感情的な対立は今でも残っているのだろう(参考:Evertonファンによる宗教色についての見解)。

一方のChelseaファンは下の写真のように、ロイヤリスト・アライアンスとしてRangers及びLinfield(北アイルランド)とファンベースの強い絆を持っている。この関係は、Rangersに代表されるプロテスタント(≒英国連合支持者)のカラーに根ざしている。ちなみに、このお店は毎試合Stamford Bridgeに出ている。

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何事にも単純化は難しく、かつ、グラスゴーから遠く離れたこのロンドンでおおっぴらに宗教差別が行われるわけではないが、感情的な対立は未だ消えることなく、少なくないファンの心に根ざしているのだろう。「Evertonは特別な敵」、といったようなかたちで。昨年夏のCelticとのプレシーズンでも、スタジアム周辺が荒れたのは記憶に新しい。

※この問題は2年間の集大成として、後日、もう少し深く掘り下げて書いてみたいと思う。もし、本件に関する造詣の深い方から事実関係の齟齬に関するコメントがあれば、是非お聞かせいただきたい。

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最終戦の試合後に戻ろう。シーズン終了とあって、監督・選手・スタッフはスタジアムを一周してファンに感謝の意を示す。普段スタジアムを早々に去るファンも、この日ばかりは残って拍手で今シーズンの苦労をねぎらう。

浦和の様に名残惜しみながらいつまでも時間を共有する感じではなく、本当に一周したらさようなら。まあ文化の違いだろう。いずれにせよ今シーズンは終わってしまった。

オーナーは今シーズンの成績には満足?

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リーグ優勝はならなかったものの、José Mourinhoの功績は大きい。

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Andriy Shevchenkoにはもう少し時間が必要だろう。それともMilanに帰る?

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数度の怪我に悩まされながらも最後まで戦い抜いたJohn Terry (cap)
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Michael Ballackの抜けた最後の数試合、彼がチームに欠かせない選手であることが分かった。

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今やプレミアを代表するストライカーとなったDidier Drogba

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ファンにとっては胃の痛くなるような降格争い。降格圏から2つ上にいたSheffield Utdが、最終節ホームで敗戦し、まさかの降格。West HamはTevezの得点によりアウェイでMan U戦に勝利し、土壇場で降格を免れた。

一方、他クラブがWest HamとTevezの契約問題に関して法的手段に訴える動きが加速しているとのこと。シーズン終了後も火種は残っている。

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Barclays Premiership
Sun 13 May 2007, 15:00, Stamford Bridge, Attendance 41746.
Chelsea - 1 (Drogba 56)
Everton - 1 (Vaughan 49)

 

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2007年5月12日 (土)

プレミアシップ最終節

明日はプレミア最終節。既にMan Uの優勝が決定しているため上位に見るべきところはないが、下位は最終日までもつれこんだ。

自動降格3席のうち、すでに2席はCharltonとWatfordに決定。残る1席から何とか逃れようと3チームが最終節に臨む。

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                   Pd  GD Pts
16 Sheff Utd  37 -22 38
17 West Ham  37 -25 38
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18 Wigan       37 -23 35
19 Charlton   37 -26 33
20 Watford    37 -30 27

最終節のカードは、

  • Manchester Utd - West Ham Utd
  • Sheffield Utd - Wigan

それぞれの可能性は以下の通り。

  • <Wigan> 勝たないと降格決定
  • <Sheff Utd> Wiganに負け、かつ、West Hamが分けor勝ち または Wiganに4点差以上で負け、かつ、West Hamが負けたら、降格決定
  • <West Ham> Man Uに負け、かつ、Wiganが勝利したら降格決定(ただし、Sheff UtdがWiganに4点差以上で負けた場合は残留)

各チームとも当然に勝ちを狙って必死に戦うだろうが、West Hamがリードされる展開(これは、Man U戦だけに可能性大)の場合、Sheff UtdとWiganは、意図的に残留を分け合うことが出来る。

そうした行為は普通ならあり得ないが、今回はその可能性もあるという憶測でメディアは盛り上がっている。

というのも、West Hamがリーグの規約違反を不問にされたため。West HamのアルゼンチンペアCarlos Tevez と Javier Mascherano(既にLiverpoolへ移籍済み)は契約が無効だったにもかかわらず、クラブは彼らを使い続けていた。リーグはWest Hamの契約がルール違反であることを認めながらも、West Hamへの制裁(勝ち点の取り上げ)は行わない決定を下した。ここ数試合のWest Hamの快進撃はTevezによるところが大きいこともあり、このリーグの決定に対して降格争い渦中のクラブは当然猛反発し、法的手段も検討している。

現在のプレミアは、放映料収入の増加などによって、クラブ当たり100億円以上の経済効果をもたらすビッグビジネス。各クラブとも残留は至上命題なので、明日はなにが起こってもおかしくない。

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West Hamへのアウェイチケットのアロケーションは3千枚程度。もちろんメンバーでは購入できない。結局、Old Traffordには行かずじまいとなった。悔いが残りそうだ。。

 

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2007年5月 9日 (水)

CHELSEA 0 - 0 MAN UTD

Wed 9 May 2007, Barclays Premiership: Chelsea-Manchester United

水曜夜はChelsea-Man U戦。前節のArsenal戦でChelseaが勝っていれば、この試合は優勝をかけた直接対決となり、とてつもないテンションの試合となっただろうが、結果は消化試合。

チケットはとうの昔に売り切れていたが、このような状況で手放したファンも中にはいるだろう。今回もシーチケホルダーにお世話に。

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消化試合とはいえ、ChelseaはホームStamford Bridgeにおいて2004年4月から61試合の無敗記録を更新しており、Liverpoolが1978~81年にかけて作った63試合を抜こうかというところ。一部の選手は気合いが入っているとの新聞報道。

しかし、ふたを開いてみると、両監督とも再来週末に控えたFA Cup決勝のため、主力温存・大幅メンバー変更で臨んできた。

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消化試合とはいえ、優勝したMan Uとの試合、普段よりも多くの警官が配置されている。

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平日にマンチェスターからロンドンまで遠征してくる強者とはいえ、さすがに今日はユニを着たMan Uファンはいない。

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選手入場。普段は両チームの選手が同時にピッチに入ってくるところだが、今日は特別。Chelseaの選手が先に登場し花道を作る。その後、優勝したMan Uの選手が祝福されながら入場してくる。

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なんとも英国的だが、勝者をたたえる素晴らしいセレモニーに感動した。スタジアムも拍手で迎える。ゴール裏は罵声も多かったけど。

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消化試合のため初の出場機会を得た中国人FW Fangzhuo Dong。俊敏でフィジカルが強く将来性がありそうだが、John Terryの前では何も出来ず。プレミアでコンスタントにプレイするにはまだ早い印象。

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なぜか落ち着いたプレイヤーに生まれ変わっていたAlan Smith。みんな、キミが切れるところを見るのを楽しみにしているのだよ。

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ライバル同士だけあって激しいプレイも多く、試合自体は盛り上がりを見せたが、これが優勝をかけた試合になり得たことを考えると、返す返す残念。選手もファンも、そして監督も、この思いをFA Cup決勝にぶつけるのだろう。

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Barclays Premiership
Wed 9 May 2007, 20:00, Stamford Bridge, Attendance 41794.
Chelsea - 0
Manchester United - 0

Chelsea(4-3-3): Cudicini; Ferreira, Essien, Terry (c), Bridge; Diarra (Morais 87), Makelele, Mikel (J Cole h-t); Wright-Phillips, Kalou, Sinclair (Sahar 53).
Man United (4-4-2): Kuszczak, Lee, Brown, O'Shea, Heinze (c) (Carrick 65); Eagles, Smith, Fletcher, Richardson; Dong (Rooney 72), Solskjaer.

 

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2007年5月 6日 (日)

ARSENAL 1 - 1 CHELSEA

Sun 6 May 2007, 16:00, Barclays Premiership: Arsenal-Chelsea

日曜日開催のプレミアはArsenal-Chelseaのロンドンダービーのみ。もちろん早々に売り切れていたため、観戦はとうの昔にあきらめていたが、友人から「ダフ屋がいっぱい出ているぞ」と悪魔の誘いが。

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昨年、ArsenalのホームがHighburyから現在のEmirates Stadiumに移り、キャパが38149から60432へと大幅にアップしたにもかかわらず、チケットの入手はイングランドで最も困難なクラブのひとつである。

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なぜなら、シーチケは数年待ち、メンバーも金・銀・赤の3部制になっていて、好カードのチケットを入手するためには、より上位のメンバーであることが求められる。より上位のメンバーになるためには、赤メンバーから初めて観戦試合数を積んでいく必要があるが、赤メンバーに配分されるゲームは非常に少ない。

一見客には非常に厳しい制度であるが、長年クラブに忠誠を尽くしているファンを最も大切にする制度であり、クラブの本来あるべき姿だろう。

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ということで、数々の試合を見ながらも、Emirates Stadiumには行かずじまいかと思っていたところ、幸運にも最後の最後でスタジアムに入ることが出来た。

チケットはシーチケホルダーから定価の倍程度で購入。ロンドンダービーとはいえ、Arsenalには何のタイトルもかかっていない試合。ファンによっては見る価値がないと考える人もいるのだろう。

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地下鉄Arsenal駅から徒歩5分、巨大かつ近代的なスタジアム。

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スタジアム内部は非常に近代的。高齢ファンにも配慮して、上層階へのアクセスにはエレベーターも設置されている。周辺の殺風景な景色をガラス窓越しに見つつビールを飲み、ファンは試合まで時間をつぶす。

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スタジアムの巨大さにもかかわらず、ピッチへの距離は感じない。座席は大きめで、クッションがついている。今まで訪れたスタジアムの中で最も快適だ。

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今日の試合は、Chelseaにとっては、勝てば今週のMan Uとの直接対決にタイトル争いの望みをかけられる非常に重要な試合。対するArsenalには特に何もかかっておらず、Chelseaのタイトルをつぶす以上の意味はない。ファンにとってはそれ以上の喜びは無いのかもしれないが。

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前半当初はChelseaの猛攻が続く。この時点で得点できなかったのが後に響く。

前半終了間際、Gilbertoがエリア内で経験の浅いDF Boulahrouzに倒されPK。Boulahrouzは一発レッドで退場。PKが決まりArsenal以上にそのライバルManchester Utdにとって重要な1点となる。

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後半、当初から10人でプレイするChelseaは、数的不利からボールをキープできない厳しい展開が続く。あまりゴールの気配がなかった後半70分、右からのクロスを数人のDFに囲まれながらEssienがダイビングヘッドで角度をずらしゴール。

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それ以降はArsenalが完全に引いてしまい。Chelseaの猛攻が続く。ロスタイムの4分間も攻め続けるが、長いシーズンを戦った選手は気力だけで動いている感じ。そしてChelseaの猛攻も実を結ばず、残念ながらドロー。この瞬間、Manchester Unitedの4季ぶりのプレミアタイトルが決定した。

Carvalho, A Cole, Ballack, Drogba, Shevchenko, Robbenといった主力を欠きながらもここまで良く戦ってきたものだ。チームの総合力はMan Uが上だった。

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試合終了の瞬間、監督Mourinhoは真っ直ぐにChelseaファンの方に向かう。ピッチ中央を指さして、首を切る仕草?を見せながら。

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ピッチを指さしていたのは、"My players are heroes"と選手達をたたえる意味だったらしい。遠くからは首を切る仕草に見えたのは、「アゴをあげろ」、つまり「タイトルは獲れなったけれど、頭を下げずに胸を張って選手達、クラブを誇りに思ってくれ」ということだったらしい。

遅れて選手達も駆けつけ、それぞれユニを投げ込む。

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Chelseaに肩入れして見ていた身からすると、今週のMan Uとの直接対決を前に決着がついてしまったのは残念でならないが、悔しさよりも清々しさが残ったのは、Mourinhoのファンに対する姿勢のおかげだろう。攻撃的な言動から批判が絶えないが、現代のFootballに一番大切なものを理解している監督だ。

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監督が真っ先にファンのところへと駆けつける姿にChelseaファンは感激せずにはいられなかっただろう。"CHELSEA 4 LIFE"を掲げるファン。このプリントは良いな。是非とも浦和のユニで作りたい。

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帰り道、前ホームのHighburyへ寄り道。既にメインの外壁しか残っていない。やっぱり、Arsenalといえばこっちだな。

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Barclays Premiership
Sun 6 May 2007, 16:00, Emirates Stadium, Attendance 60102.
Arsenal - 1 (Gilberto 43 (pen))
Chelsea - 1 (Essien 70)

Arsenal (4-4-2) Lehmann; Eboué, Touré, Gallas, Clichy; Fabregas, Gilberto (c), Denilson (Hleb 59), Diaby (Hoyte 79); Baptista, Adebayor.
Chelsea (4-3-3) Cech; Ferreira, Boulahrouz, Terry (c), Bridge; Essien, Mikel (Diarra 74), Lampard; Wright-Phillips (Sinclair 79), Kalou, J Cole.

 

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2007年4月28日 (土)

CHELSEA 2 - 2 BOLTON

Sat 28 Apr 2007, 12:45, Barclays Premiership: Chelsea - Bolton

今日はChelseaがホームでCL出場権を狙うBoltonと対戦。結果は痛い引き分け。一方の首位Man Utdは勝利し、両チームの勝点差が5に開いた。残すところあと3試合である。

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試合中にはMan UtdがEvertonにリードされる状況が電光掲示板に表示され、そのたびにスタジアムは最高に盛り上がった。しかし、先発メンバーを大幅に変えてきたChelseaは、Carvalhoの負傷退場というアクシデントもあり、簡単に2ゴールを許してしまった。

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前2試合に比べてLampardの動きも良く、ゲームを支配する時間は長かったが、引いてしまったBoltonを崩すことは難しく、逆転はならず。

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いよいよ佳境に入ったプレミアの現状。

1 Man Utd / 85pts // Man City(a) / Chelsea(a) / West Ham(h)
2 Chelsea / 80pts // Arsenal(a) / Man Utd(h) / Everton(h)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
15 Sheff Utd / 38pts
16 Fulham / 36pts
17 Wigan / 35pts
===============================
18 West Ham / 35pts // Bolton(h) / --- / Man Utd(a)
19 Charlton / 33pts
20 Watford / 24pts

優勝争いは、今日の結果を受けてMan Utdが非常に優位に立った。ただし、残りカードは両チームとも非常に厳しい。これ以外にCL 2nd Legもあり、体力的にも厳しい。再来週の直接対決で大勢が決するだろう。仮にChelseaが勝つと、Man Utdの最終戦は降格ラインから脱したいWest Ham。勝負は分からなくなる。

一方の残留争い。今日、West HamはWiganとの直接対決を3-0で征し、残留に向けた大きな勝利を収めた。今日のアウェイゲームのためクラブはWiganから6000枚のアウェイチケットを勝ち取り、選手の負担でアウェイ参戦のファン全員のために無料バスが手配されるほどの気合いの入れよう。残留に向けたモチベーションは非常に高く、チームの調子も上向きである。West Hamは優勝争いにも重要な役割を果たすかもしれない。

シーズン終盤でここまでの盛り上がりをもたらしたカードの組み合わせに脱帽。

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Barclays Premiership
Sat 28 Apr 2007, 12:45, Stamford Bridge, Attendance: 41105
Chelsea - 2 (Kalou 22, Jaaskelainen(og) 34)
Bolton Wanderers - 2 (Michalik 19, Davis 54)

 

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2007年4月22日 (日)

NEWCASTLE 0 - 0 CHELSEA

22 April 2007, 13:30, Barclays Premiership: Newcastle United - Chelsea

土曜日はエジンバラで泊まり、日曜朝ニューカッスルに向けて南下。目的はChelseaのアウェイゲーム観戦。チケットは毎度ながら友人のChelseaシーチケホルダーに手配してもらった。

ニューカッスルという土地は、日本で映画「シーズンチケット」を見て以来、憧れのような思いを抱いていた土地だった。

映画は、地元のクラブNewcastle Unitedの大ファンの子供達がシーズンチケットを何とか手に入れようと奮闘するストーリー。もっともチケットの値段はとても子供が出せるものではないので、盗みなどに手を出してしまうが、全体にコミカルで、かつ地元クラブへの純粋な憧れが描かれていて、とても好感の持てるものだ。また、少年犯罪、ドラッグ、貧困など現在の英国が抱える負の側面もきっちりと描いているところにこの映画の深みがある。

その映画のいちシーンに巨大なパブリックアート"Angel of North"が登場し、強いインパクトを残している。前回の訪問時には叶わなかったが、今回ようやく見ることが出来た。

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アクセスは市内から21番バスで南に向かって20分程。バスが探しにくいので、今回はニューカッスル駅からMetroで一駅目のGateshead駅のバスセンターから出発した。ここからだと10分強。商店街・住宅街を抜けると右手前方に不思議な像が見えてくる。

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これが、Angel of North(Antony Gormley作、1998年)。高さ20m、翼長は54mでジャンボジェットの主翼とほぼ同じ長さ

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逆光でうまく撮れなかったが、実物は赤茶色(鉄の錆びた色)で美しい。

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英国は、世界で最も先鋭化した市場原理主義の国だが、コストや不要論を超えてこういった芸術作品を作ってしまうところにこの国の持つパワーを感じる。実際、現場に行って巨大な像を眺めると、不思議な力を感じるものだ(芸術作品に対する造詣に欠けるのでまともなコメントはできないが・・)。

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近くで子供達がボールを追っている。まさに映画の世界。

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そして、スタジアムに向かう。試合日には街に白黒ストライプを着たファンがあふれているので、それについて行けば直ぐにスタジアムだ。

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オフィシャルショップ。既にTシャツにもなる伝説の9番Alan Shearerは永遠にファンの語りぐさ。俺たちの福田正博を思い出さずにはいられない。アディダスのラインナップは非常に豊富だ。

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来季07/08モデルも登場。白黒ストライプは正直羨ましいくらい格好良い。神戸の某クラブは大切なモノを捨ててしまった。

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スタジアム内部。アウェイ席は最もビル7階相当コーナーに設定。ここまで登るのは一苦労だが、スタジアムで最高の眺めを割り当てられた感じだ。

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Newcastle Unitedは、伝統に忠実な造りながらも明るく清潔感あふれるスタジアム、白黒ストライプのシャツ、そしてGeordie(ニューカッスル出身の人々、独特の訛りがある)と呼ばれるファンの存在だろう。彼らのサポートはフェアにして迫力あふれるもの。良いプレーにはスタジアム全体から拍手と歓声が轟音のように沸き起こる。

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アウェイのChelseaファンとのチャントの掛け合いも面白い。
Geordie:「おまえらそれでもチャンピオンか?」(←いまいち聞き取れなかったので日本語でごまかして・・・)
Chelsea:「ウェンブリーでGeordieがプレイするのを見たことがあるか? No!」
Chelsea:「ウェンブリーでChelseaがプレイするのを見たことがあるか? もちろんYes!」

試合は、CLとFA Cupも過密日程の中で戦っているChelseaがグダグダで引き分け。前日に引き分けた首位Man Uとの差を詰めるせっかくのチャンスをフイにした。

選手のコンディションが非常に悪そうだった。この調子で今週のCL準決勝、Liverpoolに勝てるのだろうか?

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イングランド最北のプレミアクラブ。熱心なファンと素晴らしいスタジアムが作り出すその雰囲気は必見である。来季は地元のライバルSunderlandが昇格する可能性が高くなっている。地元ファンも待ち望んでいるであろう熱いダービーが復活して欲しいものだ。

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市内のタイン川にかかる6つの橋、ハドリアヌスの城壁の残骸、タインマス城など、観光地としても見所の多い街だ。

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Barclays Premiership
22 April 2007, 13:30, St. James' Park, Attendance: 52056
Newcastle United - 0
Chelsea - 0

 

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2007年4月19日 (木)

HAMMERS 1 - 4 CHELSEA

18th April 2007, 20:00, Barclays Premiership: West Ham United - Chelsea

水曜日夜はHammers-Chelseaのロンドン対決。当初このカードは4月上旬に設定されていたが、ChelseaのCL勝ち上がりによってこの日まで後ろ倒しになったもの。状況によって柔軟にリーグ戦の日程を調整するあたりが、国際試合が日常となった欧州トップリーグのオーガナイズの素晴らしいところ。キックオフも20時と遅いので、会社帰りでも十分にアクセスできる。

2位Chelseaは首位Man Uを勝ち点3差で追っているのに対し、West Hamは下から2番目、なんとか降格圏を脱出しようともがいているところ。ともに絶対に負けられない試合である。Chelseaの強さは疑いのないところだが、今季のWest HamはMan UやArsenalなど上位を破っており(特にArsenalはホーム&アウェイで勝利)、新聞もHammers勝利を予想していた。

しかし、19試合負け無し(!)のChelseaに勝利するのは容易ではない。選手のクオリティも落ちる中で互角に戦うためには、強いプレッシャーを前線からかけ続け、Chelseaに出来るだけボールを持たせないで、サッカーをさせないように、高い集中力を持続させる必要がある。

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実際、前半は1-2と負け越して折り返したものの、試合内容は互角だった。ChelseaボールになったときのHammersの対応はとても素早く、Chelseaは思うようにボールをキープできなかった。30分のShaun Wright-Phillipsの先制弾はワンチャンスをモノにされた不運なものだった。

先制された後もHammersは高い集中力を保ち、34分に左から切り込んだTevezの素晴らしいループシュートが決まり同点。

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その直後、気を抜いた瞬間に再びSWPのゴールで1-2と離される。しかし、前半の出来はほぼ互角といってよかった。高い集中力を保てば上位相手でも互角の戦いが出来るのが腐ってもプレミアのクラブということだろう。

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しかしながら大きな期待を持って臨んだ後半、Chelseaの選手を止めるために繰り返した不要なファールから自ら徐々にペースを失い、結果2失点。写真は3点目が決まった直後(だったと思う)。Hammersファンの前で喜びすぎると物が飛んでくるので注意!

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得点の気配が完全になくなったため、終了10分前にはスタジアムを去った。選手のクオリティが劣ってもプレミアのクラブならこの日の前半のような試合は出来る。結局、90分間のうち出来るだけ長い時間試合をコントロールできる能力が下位クラブには欠けていると言うことだろう。

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Joe ColeとFrank LampardにとってはWest Hamは古巣、特にColeはWest Hamを出て以来初めてUpton Parkのピッチに立つことになった。面白かったのは2人に対するHammersファンの対応。J Coleに対しては選手紹介でも大拍手、コーナーキックの際はビハインドにもかかわらずスタンディングオベーションで歓迎。

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対してLampardに対しては容赦ないブーイングと罵声。この差は何なんだろう?

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同じロンドンダービーでもSpurs戦のような憎悪は感じられず、純粋にロンドンの東西伝統クラブ対戦が楽しめる好カードである。試合中、HammersファンはChelseaの名チャントを替え歌で、

 Up your arse, up your arse!
 We'll stick the blue flag up your arse!
 From Stamford Bridge to Upton Park
 We'll stick the blue flag up your arse!

英国人はこういう相手をおちょくるのが好きだねえ・・・

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Barclays Premiership
18th April 2007, 20:00, Upton Park, Attendance: 34,966

West Ham United - 1 (Tevez 34)
Chelsea - 4 (SWP 30, 35, Kalou 50, Drogba 61)

West Ham United: Green; Spector, Neill, Collins, McCartney; Reo-Coker (c) (Mullins, 75), Noble, Benayoun; Boa Morte, Tevez (Kepa, 83), Zamora (C Cole, 73).
Chelsea: Cech; Diarra (Ferreira, 46), Carvalho, Terry (c), Bridge; Mikel, Essien, Lampard (Ballack, 77), Wright-Phillips; Kalou, Drogba (J Cole, 66).

 

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2007年3月16日 (金)

フーリガニズムの再来?

先週末のFA Cup: Chelsea-Spursの試合後、西ロンドンで "hardcore soccer violence"(Evening Standard 12.03.07) と表現される暴力事件が発生し、少なくとも10人がナイフによる暴行で負傷したとのこと。

目撃者によると、40人程の集団がナイフ、バット、クラブを手に暴行に参加、主にSpursファンがChelseaファンの襲撃を受けたそうだ。

London Lite紙(フリーペーパー)では、"Is football hooliganism coming back?" として、読者の声を紹介している。

それらは、「これはフットボールの責任ではない。犯人を生涯観戦禁止処分にすべき。」、「フーリガンはチームの面汚し。」、「イタリアの強硬策にしたがって両チームを排除すべき。」、「警察の対応が不十分。」など、強い非難の声が並んでいる。

が、真っ当な意見に混ざって、「この事件は70年代の悪夢の再現であり、スキンヘッド達の行為は許し難い。両チームをFA Cupから除外処分にして、Arsenalにもう一度チャンスを与えるべき!」って・・・・。

 

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2007年3月 4日 (日)

HAMMERS 3 - 4 SPURS

Sun 4 March 2007, Barclays Premiership: West Ham United - Tottenham Hotspur

Hammers対Spurs。過去の両クラブ間の確執は知らないが、少なからず因縁があるのだろう、Chelsea、Arsenalと対戦するとき以上の盛り上がりだった。

070304whuspurs01070304whuspurs02 試合前には駅近くのパブでHammersファンと警官のちょっとした衝突があり、警官は警察犬を使ってファンを威嚇し、ビデオカメラで要注意人物をマーク。

最近のプレミアではめずらしいくらいの騒然とした雰囲気に、試合への期待が高まる。

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070304whuspurs03 そして肝心の試合は、7得点、カード7枚が飛ぶ大乱戦。(試合前にゴール裏に挨拶に来るRioの弟Anton Ferdinand)

前半15分(1-0) ペナルティエリア前でのコンビネーションからNobleのボレーが決まる。Hammers待望の先制点。

前半38分(2-0) ようやくプレミアにフィットしてきたTevezのフリーキック。相手DFの壁を越え、イングランド代表GK Paul Robinsonの手のわずか先を超える見事なゴール。

070304whuspurs04070304whuspurs05 興奮したTevezはユニを脱いで観客席に飛び込みファンは半狂乱。もちろんTevezにイエローカードのおまけ付き。

前半は2-0で終え、久々の勝利が堅いことを誰もが信じて疑わない。

070304whuspurs06 ハーフタイムには、2008年北京オリンピックのマスコットが営業のため登場。不気味なマスコットとそのヘンテコな名前に観客は失笑、拍手もまばら。

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後半4分(2-1) ペナルティエリア内のタックルがファールと判断されPK。Spursが1点を返す。

後半7分(2-2) 流れからのゴールでSpurs同点。

070304whuspurs07 目の前のゴールに喜びすぎたSpursファンが、警官に連行される途中でHammersファンを煽ったため、たちまち血の気の多いファンが数十人殴り込み。これに大量の警官とスチュワードが動員され、多くのHammersファンも連行された模様。これはSpursファンをこれ見よがしに連行する警官の判断ミスだろう。プレイオンにもかかわらずスタジアムは騒然とする。

070304whuspurs08 後半38分(3-2) Tevezのコーナーキックを途中出場のZamoraがヘッドで合わせHammersが再び引き離す。今日はTevezが大活躍。普通ならここでタイムアップを狙うところ、監督のコメントによると4点目を取りに行ったとのこと。

後半42分(3-3) Berbatovのフリーキックが直接決まり、またまた同点。

ロスタイム(3-4) Hammersが果敢に点を取りに行ったところで、Spursのカウンターが見事決まり衝撃の逆転ゴール、そしてタイムアップ。Hammersはリーグ戦ホームで12月以来の勝利を逃してしまった。

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070304whuspurs10 普段なら試合終了間際になると多くの観客がスタジアムを去るところ、ロンドンダービーだったこと、そして久しぶりの勝利を強く望んでいたのだろう、ほとんどのファンがスタジアムに留まっていた。土壇場の逆転負けにスタジアムは沈んだが、それでも好ゲームをたたえる拍手が起こった。

070304whuspurs11 そして感極まったファンがピッチに飛び込み、敗戦のショックで落ち込むHarewoodを抱きしめ、声をかける。

いよいよ降格が現実的になってきたが、結果が出ずに苦しむチームを暖かく支えるファンがいる。たとえ降格しようとも、長いクラブ史の中では一時のこと。このクラブは今後も暖かいファンの力に支えられていくのだろう。

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Barclays Premiership
Sun 4 March 2007, 16:00, Upton Park, Attendance: 34,966
West Ham - 3 (Noble 15, Tevez 38, Zamora 83)
Tottenham - 4 (Defoe(pen) 49, Tainio 62, Berbatov 87, Stalteri 95)

 

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2007年3月 2日 (金)

ARSENAL 1 - 2 CHELSEA

Sun 25 Feb 2007, Carling Cup Final: Arsenal - Chelsea

イングランドでの今季初のタイトル戦を観戦。Carling Cupは1960年に始まったいわゆるリーグカップ戦(参加チームを限定したカップ戦)で、Carlingは冠スポンサーのビールメーカー。この種のカップ戦は全ての国で行われているわけではないが、スコットランドではCIS Insurance Cup、日本ではナビスコカップが相当する。

070225ccf08_1070225ccf09_1  会場はウェールズの首都カーディフのMillennium Stadium。本来であればWembley Stadiumを使うところだが、工期の遅れにより未だに完成に至らないため、昨季に続いてウェールズラグビーの聖地を使用することとなった。

070225ccf00 Millennium Stadiumはキャパ74500。ラグビー以外のイベントにも積極的に利用され、例えばWorld Rally Championshipのラリー・グレートブリテンのSS(スペシャルステージ)にも使われたりしている。写真は昨年のラリーGB。

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070225ccf01 決勝はArsenalのホーム扱いということだが、チケットは両クラブに分配され、スタジアム内は完全に赤と青に2等分されていた。

通常のプレミアシップとの違いは、イングランドの外・両チームのホームグラウンドではないスタジアムでの開催と言うことで、セキュリティがひどく杜撰だったということ。カーディフ市内では多数の警官が目を光らせていたが、スタジアム内に配置される警官・スチュワードはあまりにも少なく、セキュリティはほぼ無いに等しい。「イングランド人同士のトラブルなんか知らんよ」ということなのか。

実際、普段のホームゲームには出入りできないような問題のあるファンも多数来ていたようで、となりの完全に目がイッてしまっているファンは、Chelseaのミスのたびに椅子を蹴りまくり・暴れまくりで周りはドン引き。通常のリーグ戦であれば速攻で警官に連行されるところだが。。

ちなみに、「ヘッド・ハンターズ」(有名なフーリガンファーム)のマフラーを堂々としているファンを見かけたのも初めて。

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070225ccf03 試合自体は、若いメンバー主体でこのカップ戦に望んだArsenalに対して、リーグ戦と同様の布陣とモチベーションで挑んだChelseaがなんとか接戦をものにしたかたち。両チームとも多くの決定機を作ったが、試合終了直後、Chelseaのブルーフラッグが揺れる。

070225ccf02 ただ、試合後の報道は、試合内容そのものよりも、John Terryのアクシデント(接触により一時呼吸停止)、ロスタイムの乱闘騒ぎによる3人の退場(Mikel, Touré, Adebayor)などの話題に終始し、1週間たった今もメディアに取り上げられている。

070225ccf04070225ccf05070225ccf06イングランドfootballにおける今季初のタイトル授与。

070225ccf07 ファンに向かって「You're in my heart.」と胸をたたくJosé Mourinho。Mourinhoは2年半で5つ目のタイトルを手にした。Chelseaは、今季リーグ戦、FA Cup、CLそれぞれ優勝圏内に留まっており、4冠の可能性を残している。

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Arsenal (4-2-3-1) Almunia; Hoyte, Touré (c), Senderos, Traoré (Eboué 66); Denilson, Fabregas; Walcott, Baptiste, Diabi (Hleb 68); Aliadiere (Adebayor 80).
Chelsea (4-1-2-1-2) Cech; Diarra, Carvalho, Terry (c) (Mikel 62), Bridge; Makelele (Robben h-t); Essien, Lampard; Ballack; Shevchenko (Kalou 90+8), Drogba.

Carling Cup Final
Sun 25 Feb 2007, 3pm, Millennium Stadium, Attendance: 70073.
Arsenal - 1 (Walcott 11)
Chelsea - 2 (Drogba 19, 83)

 

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