« 2007年5月 | トップページ

2007年6月20日 (水)

帰国

初めての海外生活における2年という期間はあっという間に過ぎ去るもので、今日英国を発ちます。

このブログ、もともとは数人の浦和仲間に向けて現地のサッカー情報をメールで送っていたものをブログ化したのがきっかけでした。ですので、帰国に伴いこのブログは役割を終えることになります。

英国では多くのFootballファンと知り合うことが出来ました。このブログはその出会いのきっかけを作ってくれました。特に「濃い」人たちとは今後も交流が続くでしょう。

>mizooさん、同じ境遇ということもあって会う度に話しが盛り上がりましたね。今度は埼スタでお会いしましょう。

>GD、Chelseaではとてもお世話になりました。多くの遠征もあなたと同行したから楽しかったのだと思っています。日本でプレミアのライブを見ながらウイスキーを飲みましょう。

その他、浦和サポを含むここでは書ききれない多くのFootball Loverとの出会いに感謝します。そして、サポートの在り方を考えさえてくれたFootballの母国にも。

役割を終えたこのブログですが、ナカミューラ選手が去ると世間の関心がゼロになるであろうスコットランドサッカーのフォローでもしていこうかと思います。

それではみなさん、埼玉スタジアムでお会いしましょう。

gers

  

| | コメント (8) | トラックバック (0)

2007年6月16日 (土)

St. Pauli というクラブ

欧州のクラブには、設立経緯や成長過程において独自の思想を持つようになったクラブがある。典型として、グラスゴーの2強、Rangers(プロテスタント・英国連合主義者)とCeltic(カトリック・アイルランド独立主義者)が上げられるだろう。

そうしたクラブの中でも、ドイツ・ハンブルグのクラブSt. Pauli(ザンクトパウリ)は異彩を放っている。

Fc_st_pauli_1St. Pauliは1910年創立、過去にタイトルはなく、現在はRegionalliga Nord(北地域リーグ:3部相当、2008年の3rd Bundesliga創設後は、4部相当となる。)に所属する。同じ街のHamburger SVが数々のタイトルを獲得し、CLの常連にもなっているのとは対照的である。

にもかかわらず、St. Pauliは「カルト」な人気を誇り、世界中に多くのファンが存在する。

ヨーロッパのスタジアムでナショナリスト・ファシスト的な活動が目立ち始めた80年代以降、St. Pauliはドイツで初めて公式にそれらの活動を禁じた。そうしたクラブの姿勢と、スタジアムのロケーション(歓楽街レーパーバーンの一角)、それに惹かれて集まるファンの気質が、左派的なカラーを形成するようになった。具体的には、反人種差別、反ナチズム、反性差別など(現在ではUEFAの訴えるスローガンでもある)。

そして、ファンによって作られた有名な非公式シンボル「海賊旗」が事実上St. Pauliを代表するシンボルとなるに至り、純粋なフットボールファン以外(パンクロッカーとか)をも引きつけるようになった。試合時には、ゲーフラが舞い、パーティーやコンサートのような雰囲気になるらしい。女性ファンも多いとのこと。

**********

スタジアムはハンブルグの港町、ザンクトパウリ地区にある。

地下鉄駅を出ると、目の前には花やしきみたいな遊園地が広がる。左に行くとレーパーバーン。

070416stpauli01

070416stpauli02

遊園地を抜けるとホームMillerntor-Stadion。キャパ19400のスタジアムはお世辞にも立派とは言えない。それでも抜群の人気を誇り、今季リーグ戦は全て完売していた。

070416stpauli03

070416stpauli04

070416stpauli06

070416stpauli07

スタジアム横にあるショップ。ファンが運営しているようなこのショップが事実上のオフィシャルショップである。

070416stpauli08

070416stpauli09

店内にはオフィシャルグッズも置かれるが、多くは有名な「海賊旗」のグッズ。これを目当てに平日でもひっきりなしに客が訪れていた。日本のサッカー雑誌の通販広告とかで目にすることもあるものだ。

070416stpauli10

クラブカラーは茶色だが、ユニはSt. Pauliのイメージとなった黒。格好良かったので思わず買ってしまった。写真はないが、オフィシャルのトレーニングウエアにも「ドクロ」が入っていた。ファンの存在・影響力の大きさを感じる。

070416stpauli20

**********

一角で売られるCelticグッズ。なにゆえCeltic???

070416stpauli11

St. PauliはCelticとの強い交流がある。St. Pauliが左派的な活動を強めていく最中、一人のアクティブな活動家がロンドンでイングランドのサッカーファンを前に公演した際、Celticファンと交流したのがきっかけらしい。それ以降、お互いのスタジアムへの訪問が始まった。

両クラブのファン組織であるSt. Pauli CSCは、Celticとの結びつきの理由をこう説明している。

「Celticサポーターは特別であり、ユニークである。彼らの視点、政治的意見は、他の宗教、生活様式や外観に対して寛容である」「Celticサポーターは、クラブの成功と同様に、クラブをサポートする事への誇りを大切にしている」。

特に、St. Pauliの左派的(反保守・反体制)思想と、Celticの独立主義・革命思想が共鳴したことは想像に難くない。逆に、この視点からは、St. Pauliファンは保守・体制側のカラーをもつRangersファンと相容れることは無いだろう。

**********

地域リーグにも関わらず欧州全でファンベースを持つカルトクラブのSt. Pauli、一度でいいからスタジアム内の雰囲気を味わってみたいものだ。

黒く塗られた地下鉄駅のエスカレーター。St. Pauliカラーにしたのだろうか?

070416stpauli12

 

| | コメント (1) | トラックバック (0)

« 2007年5月 | トップページ