« 2006年2月 | トップページ | 2006年4月 »

2006年3月 8日 (水)

UEFA CL: VILLAREAL - RANGERS

ベスト8入りをかけたVillarealとの第2戦、ホームを2-2で終えたので、この試合は勝利か3-3以上の引き分けが求められる。結果は1-1の引き分け。RangersのCLはここで終わった。

しかしながら、Villarreal優位の予想に反して、試合自体はRangersの圧勝だった。Riquelmeを中心としたボールキープとパスワークが売りのVillarrealに対し、Rangersがほぼボールを支配していた。

060307gersvilla3 特に前半は、完全にRangersのゲーム。Villarrealの激しいプレッシャーを早いパスワークと1対1の強さを生かしてゴールに迫り、前半12分にキャプテンFergusonがゴール前で競ったこぼれ球をLovenkrandsが確実に押し込みRangersが先制。Lovenkrandsは、先のPorto、Inter戦でも得点を決めており、大舞台での少ないチャンスを確実に決める強さがある。<写真は、Yahoo! UK & Irelandより >

後半開始直後はVillarrealが立て続けの猛攻でペースをつかむ。攻撃に枚数をかけるVillarrealの猛攻により、49分に同点弾を許してしまう。ここからは一進一退の攻防。

060308herald そしてこの試合の最大の山場。63分に交代で入ったSPLトップスコアラーのKris Boydが、75分にキーパーと1対1の決定機を迎えるが、これを外してしまう。<写真は、3/8 The Heraldより>

これ以降は、RangersのプレッシャーにVillarrealは防戦一方で、スコットランドではあり得ない露骨な時間稼ぎでホイッスルを待つ。最後はRiquelmeまで下げて防戦に入ったVillarrealが1-1のスコアを守り、ベスト8入りを決めた。

引き分けで十分なVillarrealに対し、勝ち(orハイスコアでの引き分け)が必要なRangersのモチベーションの差が如実に出た試合だった。Rangersは予想以上の好ゲームを展開したが、2試合トータルのスコアによって、より良いサッカーをしたチームは姿を消してしまった。アウェイゴール制度がこれ程までに試合展開を左右するものかと、改めて実感した。

ヨーロッパのベスト8になるには、まだまだ経験が足りないと言うことだろう。ただし、スコットランドのチームとして初めてのCLベスト16入りは確実に歴史に刻まれる偉業である。メディアも敗退を惜しむものの監督への賞賛は惜しまない。この2試合とそれに前後するチームへのプレッシャーを通じて、Rangersは確実に成長したはずだ。

**************

060308record1ところで、監督・各選手に対するメディアの評価は非常に高い(各選手とも7~10点)のだが、ベスト8への決定機を外したBoydに対しては、以下のように相当に厳しい報道がなされている。

The Scotsman「新聞のヘッドラインを飾るチャンスをふいにした、4点」
The Herald「ヒーローとなるための舞台は用意されたが失敗した、3点」
Daily Record「採点なし<写真の見出しのとおり 3/8 Recordより>」

FWがチャンスに決めるのは当たり前のことで、外したときには当然のように叩かれる。凄まじいプレッシャーだが、これを越えて初めて欧州で成功したと言えるのだろう。Boydも、「このミスから立ち直って、SPLで成功を収める」と発言している。

**************

RangersのCLへの挑戦は終わった。しかし、来年のCL出場権をかけて今後SPLで2位を確保することに集中する。現在は3位でUEFA CUP出場権圏内だが、2位のHeartsとの直接対決も残っており、目標は明確になった。

今季は無冠で終わるが、来期以降の布石となるシーズンとして、また勇退する監督のためにも良いかたちで終わりたい。

**************

UEFA Chanpions League
Tue, 7 March 2006
El Madrigal. Attendance: 23,000

VILLAREAL 1 (Arruabarrena 49)
RANGERS 1 (Lovekrands 12)

VILLARREAL (4-4-2): Viera; Javi Venta (Hector Font 45), Gonzalo, Pena, Arruabarrena; Senna, Tacchinardi, Riquelme (Calleja 85), Josico; Forlan, Jose Mari (Franco 45). Subs not used: Barbosa, Guayre, Quique Alvarez, Alcantre.
RANGERS (4-4-1-1): Waterreus; Hutton, Kyrgiakos, Rodriguez, Murray; Burke (Novo 86), Hemdani, Ferguson, Namouchi; Buffel (Boyd 63); Lovenkrands. Subs not used: Klos, Ricksen, Bernard, Andrews, Rae.
Ref: Alain Hamer (Luxembourg)

<RangersオフィシャルHPより>

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年3月 7日 (火)

Villareal戦直前!

Rangersの歴史上、最も重要と言える試合が間近に迫っている。CL準決勝への進出をかけた2ndレグが、アウェイのEl Madrigalで行われる。

060307elmadrigal_1 El Madrigalはキャパ23000(CL時には17000位になるようだ。)の小さなスタジアムで、屋根も一部にあるのみで、大宮公園の拡張後のイメージ?

<写真は、3/5Heraldより>

公式なチケットの割当て枚数に対して、相当数のRangersファンが押しかけているようで、一部新聞には5000人ともある。ワールドカップでも同様だが、英国のファンは海外にも遠征する人数が他の国に比べて多い。

********

オフィシャルHPによるスタメンは以下の通り。1stレグは2-2の引き分けなので。Rangersには勝利か3点以上の引き分けが要求される。したがって、攻撃的に行かなくてはならないが、ボールキープに圧倒的に長けたVillarrealに対してプレッシャーをかけるために、4-5-1とするようだ。Prsoは出場停止だが、CLに強いLovenkrandsがやってくれるだろう。

Rangers (4-5-1) Waterreus; Hutton, Rodriguez, Kyrgiakos, Murray; Burke, Ferguson, Hemdani, Namouchi, Buffel; Lovenkrands

大部分でボールを支配されるのは間違いないが、Riquelmeを押さえられるかが試合の鍵だろう。Villarrealの監督によるRangersの評価は、「非常に英国的なチーム。とてもdirect。我々よりもボールを前線に早く入れる。空中戦に強く、DFにはハード・ワークが要求される。我々はボールをゴールから遠ざけ、セカンドボールに注意しなければならない。」

********

ところで、こういう大一番になると、必ず各紙は関連する過去の統計を掲載する。またその情報が充実していて、かなり見応えがある。その一部を抜粋すると、

「Rangersのスペインでの苦悩」

Rangersは欧州の大会でスペインに7度遠征しているが、勝利はなく、得点も27年前のValencia戦の1点のみである。

1662-63 Cup-Winners' Cup: Sevilla2 Rangers0

1963-64 European Cup: Real Madrid6 Rangers0

1966-67 Cup-Winners' Cup: Real Zaragoza2 Rangers0

1968-69 Fairs Cup: Athletic Bilbao2 Rangers0

1979-80 Cup-Winners' Cup: Valencia1 Rangers1

1985-86 UEFA Cup: Osasuna2 Rangers0

1999-2000 CL: Valencia2 Rangers0

(3/7Herald紙より。)

今日こそジンクスを打ち破れるか?Juve, Chelsea, Barcaの試合よりも注目度は低いが、こちらではそんなことは関係ない。試合まで残り30分!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年3月 3日 (金)

来週のVillarreal戦のチケット

"Fans snap up Villareal tickets on black market"

今日のThe Herald(グラスゴー地元紙)より。「来週火曜日のUEFA CL Villareal戦(アウェイ)のチケットについて、キャパ17000のEl Madrigalスタジアムのチケットのうち、Rangersには2000枚が公式に割り当てられられたが、これらは既に完売。

そして、歴史的な瞬間を見ようとする多くのRangersファンがチケットを求め、複数のファンは既に現地入りしてブラックマーケットからチケットを確保しているとのこと。Villarealは、両チームのファンがとなり通しで座ることを懸念している。」

*********

まず、こちらのチケット販売の前提として、チケットはクラブが直接販売する。

そして、アウェイゲームのチケットの場合、相手クラブから正式に割当てがあり、これを自分の応援するクラブを通じて購入するシステムとなっている。割当て枚数を超える申し込みがあった場合、抽選が行われる。Rangersのようなアウェイにも駆けつけるファンが多数いるビッグクラブの場合には、ほぼ毎回抽選が行われることになる。

何枚を相手に割り当てるかは経験的に決まっているようだが、クラブの成績が良くてホームの観客動員が増えているような場合には、長年固定していたアウェイへの割当てを減らす場合もある(今年のHeartsのような例)。この場合、クラブ間で交渉が行われるが、基本的に決定権はホームチームにあるので、アウェイのクラブ・ファンは、その決定を受け入れるしかない。

もし割当てチケットを入手できず、ホーム側のチケットを買って潜り込もうとしても、アウェイチームのファンだということが分かれば、チケットは売ってくれない。絶対にトラブルになることが分かっているからだ。

もちろん嘘をついてホーム側を買ってなんとか観戦しようとするファンもいるだろうが、その場合にはアウェイチームのファンであることをひたすら隠しているはずだ。それが出来ないファンは必然的に周りとトラブルになり、即座に警官につまみ出される(しばしばこの光景は目にする。)。

*********

明日(日本では今日)、今年のJリーグが開幕し、浦和の初戦はG大阪とのアウェイゲーム。相当数の浦和サポがホーム側を入手しているようだが、トラブルが発生しないことを祈る。チケットの購入に制限がない以上、サポーターの完全な分離は不可能だろう。日本ではアウェイでもメインスタンドでしか見ないという人もいるし。

まあ、ホーム・アウェイのサポがメインあたりで多少混在しても、即座にトラブルにならない安全な環境がJリーグの良いところでもあるのだから、サポーターも特にアウェイでは節度を持って行動して、世界に誇れる安心・安全なスタジアム環境を維持するべきだろう。

ヨーロッパのシステムはヨーロッパの特殊事情に合わせて作られたもので、全てをまねする必要は無いのだから。

*********

大阪に遠征に行かれる方々、頑張ってください! We are Reds!

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2006年3月 2日 (木)

昨日のInternational Friendly 結果

昨晩は各地で国際親善試合が開催。Rangersの各代表選手は以下の通り。

060302barry○Barry Ferguson(スコットランド代表)
グラスゴーでの対スイス戦、もちろんキャプテンとしてフル出場。結果は1-3の敗戦。スコットランドは、ユーロ2008予選に向けた立て直しが必要。

<写真は囲まれるBarry: WC2006オフィシャルHPより>

○Hamed Namouchi(チュニジア代表)
チュニジアでのセルビア・モンテネグロに1-0で敗戦。Namouchiはフル出場。

060302dado_1 ○Dado Prso(クロアチア代表)
スイスでの対アルゼンチン戦、3-2で勝利。Prsoの得点はなかったものの、左サイドを突破し、ピンポイント・クロスで2点目をアシスト。

怪我からの復帰以来、以前の抜群の決定力は鳴りをひそめているが、試合をこなせばまた元のフォームに戻るだろう。早く調子を取り戻して、SPL上位を猛追して欲しい。

<写真は、Colocciniと競り合うDado: WC2006オフィシャルHPより>

○Sotirios Kyrgiakos(ギリシア代表)
キプロスでの8カ国トーナメント第2戦、対カザフスタン戦、2-0で勝利。

○Peter Lovenkrands(デンマーク代表)
テルアビブでの対イスラエル戦、2-0で勝利。Lovenlrandsは残り12分になって交代出場

○Thomas Bufel(ベルギー代表)
対ルクセンブルグ戦、大雪のため64分、ベルギーが2-0でリードしたまま終了。Bufelは出場せず。

(RangersオフィシャルHPを参考にした。)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年3月 1日 (水)

エジンバラとグラスゴー

スコティッシュカップ準決勝で、エジンバラの2強、Hearts-Hibernianの対戦が実現することとなった。準決勝でのこの組み合わせは1901年以来とのこと。

ちなみに、もう一方のカードは、Gretna(2nd Div.)対<Dundee-Hamilton(ともに1st Div.)の勝者>というスゴイ事になっている。なお、Rangersは2/4にホームでHibernianに0-3と惨敗し、既に脱落している。

********

060228evn1ここで問題になっているのが、venue(開催地)の問題。

通常、スコティッシュカップ準々決勝は、グラスゴーにある聖地Hampden Park(日本の国立競技場に相当)で開催されることとなっているのだが、首都エジンバラの2強のカードが実現したために、「グラスゴーに行かなくても良いじゃないか」「エジンバラで開催しよう」という機運が高まっている。

その理由としては、(1)グラスゴーへの5万人の大移動による混雑が回避できる、(2)Murrayfieldの方がキャパが大きい、(3)首都からなんでわざわざグラスゴーなんぞに行かなくちゃならないのか、がある。

特に(3)については、長らくこの国のfootballはグラスゴーのオールドファームに牛耳られてきただけに、今年のエジンバラの2チームの好調を背に、主導権を握りたいというエジンバラの人々の思いは強いだろう。

********

060228evn2ちなみに、Murrayfieldとは、スコットランドラグビーの聖地で、キャパは67,500人(ちなみにHampdenは52,000人)、グラウンドのヒーティング・システムを備えたスタジアム。イメージとしては、ちょうど「横国のトラックを取り払った競技場」といって良いだろう。

市内からは徒歩でアクセスが可能であり、電車を乗り継いでHampdenに行くよりもずっと楽である。

<写真はMurrayfield: 上記ともEvening News, 28 Febより>

********

このようにエジンバラ開催には全く問題がなさそうだが、冒頭のEvening Newsにあるように、市内の意見は2つに割れているそうだ。

理由は、Murrayfieldのロケーション。Murrayfieldは、HeartsのホームTynecastleのすぐ隣に位置する。そして、Heartsは過去にUEFA Cupなどで同スタジアムをよく使っている。

これが、街の反対側(海側)に位置するHibernianにとっては不利になるので、必ずしもエジンバラ開催には賛成していないようである。

Hearts側は「UNITE」の呼びかけをしているが、両チームのライバル意識は相当に高いので、今後どうなるかは分からないが、グラスゴーに一矢報いるチャンスを無駄にする手はないでしょう!チケットも取り易くなるし・・・。

ちなみに、市内の位置関係は以下の通り。<multimap.comより>

Edincitymap1_1

| | コメント (2) | トラックバック (0)

« 2006年2月 | トップページ | 2006年4月 »